タイプ1の内面には、「内なる批評家がいる」と表現されることがよくあります。
内なる批評家とは?
「内なる批評家」は、タイプ1本人のきびしい批判を続けるやっかいな存在として、受けとめられることが多いです。
あまりにも批判的すぎるため、タイプ1の認知が事実とかけ離れてしまうことがあります。
よく、内なる批評家の「声」などと表現されることがありますが、タイプ1の内面に起こる「考え」とか「感情」と呼んでもいいかもしれません。
内なる批評家が「言ってくること」は、ほとんどが非合理的、非論理的と言うタイプ1もいます。
内なる批評家は、本人だけではなく、他者にも厳しいようです。ただし、特に完璧さが求められるような仕事などでは、役に立つ存在とも言われます。
どんなふうに聞こえる?
「内なる批評家」の感じ方は、人それぞれのようです。ほんの一部ですが、例をあげてみます。
タイプ1を自称している人たちによると-
- 自分自身の声として聞こえる
- 自分の声ではないが、自分の中から聞こえてくる
- 身近な人たちの声として聞こえる
- 神の声として聞こえる(信仰心がある場合)
- 複数の異なる声として聞こえる。(たとえば、自分のひとりごと+親など)
- 声と言うよりも、怒りの感情として感じる
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「批評家」が言ってくる内容とは?
「内なる批評家」は、例えばどんなことを言ってくるのでしょうか?
ほんの一部ですが、例をあげてみます。
- 「間違ったことを言った」
- 「誰かを傷つけることを言った」
- 「言う資格もないようなことを言った」
- 「欲望を持ってはいけない」
- 「すべての欲望を捨て、献身的でなければ悪人だ」
「内なる批評家」と上手につき合うには?
「内なる批評家」は極端に批判的で、しばしば事実とかけ離れたことを伝えてくる存在です。
「批評家」の批判が、しばしば事実とかけ離れていることに、タイプ1本人が気づくような仕組みをつくることが、一つの解決策になるかもしれません。
あくまで例えばですが、一日の終わりに、その日やったことを書き出すことで、うちなる批判者に対して「今日はこれを達成した!」と、反論できるようにするのも一つのアイデアです。
なかには、「内なる批評家」に自分とは別の名前をつけて、自分自身と区別するようにしているタイプ1もいます。
タイプ1に限らない?
エニアグラム研究には、ウィングやトライタイプなどの考え方があります。このことからも分かるように、一つのタイプの要素のみでできている人間はいないのだと思います。
メインのタイプに関わらず、タイプ1の要素が強い人であれば、「内なる批判の声」に悩んでいる可能性は捨てきれません。