人あたりの良い雰囲気のタイプ5は、めずらしくないです。その一方、表情があまり変わらないタイプ5もたくさんいます。そのためー
- ミステリアス
- 感情がない
- こうまん
- 気どっている
ーなどと、誤解されることがあるようです。
しかし、もちろん、タイプ5にも感情はあるし、繊細と言われています。
感情がとぼしく見える理由
タイプ5は、自分の感情からも、ほかの人たちの感情からも距離をおいているところがあるようです。(防衛システムの一つといえるかもしれません。)
これは、自分の感情を認識しずらいことにもつながっています。たとえ非常に強い感情を感じた自覚があるときでも、それを表に出したがらないです。
タイプ5にとっては、「感情をともなう話題よりも、情報や知識について話したほうが気楽で安全」という面があるのだと思います。
タイプ5が「感情がなさそう」とか、冷たい印象をあたえるとしたら、こうしたことが原因かもしれません。
しかし、タイプ5の内面はとても繊細といわれます。
むしろ、繊細がゆえに感情から距離をおいているとは考えられないでしょうか。
つよい畏敬の念を感じる人
タイプ5は、「美しさ」にあっとうされたり、畏敬(いけい)の念を感じることがあると聞いています。
たとえば、言葉や音楽など、何かに感動しすぎて感情の処理が大変なことがあるのだそうです。(すべてのタイプ5にあてはまるかは、分かりません。)
ただやはり、その感動をあまり表現したがりません。
「涙ぐんでしまうかもしれないので、感動を表現することをためらう」とか、「もし共感がえられなかったら、敗北感を感じるから表に出さない」と言うタイプ5もいます。
一人になってから、処理する
タイプ5が感情をいつ処理するかというと、「あとで、一人になったときに」というパターンが多くみられます。
特に、とても激しい感情がおこった時などは、すぐに一人になろうとするかもしれません。
下は、タイプ5の証言です。
感情をほんの一瞬だけ感じて、すぐに頭の片すみに追いやり、後から取りだして分析や分類します。
ポジティブな感情、ネガティブな感情にかかわらず、タイプ5にとって、人前で生の感情を表現することは、あまり安全なことではないようです。
たとえば、自分に何かしらの感情をもたらした本人の前で、その感情をその場で感じたり、表情に出すことを安全とは感じていないかもしれません。
また、芸術鑑賞などをしたあと、その感動を味わいたくて、急いで家に帰り、一人になるというタイプ5もいます。安全でプライベートな場所で感動を味わう、ということですね。
タイプ5の感情は、数日後に現れることもあるようです。「感情がない人」として、タイプ5をむげにあつかったら、後から一人で泣いているかもしれません。
「感情について考えること」と「感情を感じること」はちがう
ここで、気をつけなければならないポイントが一つあります。
感情について「考えることや分析すること」を、感情を「感じている」ことだと誤解するタイプ5が多いことです。
タイプ5は、後から感情を分析、分類し、それで終わりにしてしまいがちです。つまり、感情を感じることなく、おわりにしてしまうのです。
このことが、タイプ5の精神衛生や成長をさまたげることが指摘されています。
そのため、感情をその場で体験できるようにと、みずからを訓練しているタイプ5もいます。下記のような方法だそうです。
何らかの感情がおこったら、それを頭の中にとどめたまま、数十秒間たちどまって、感じ、それから解放する