タイプ2の意識は、ほぼ常に自分の外に向いています。
自分以外の人たちが何をしているか、調子はどうか、何を感じているか、何を必要としているか、世間で何が起こっているかなどに意識が向いています。
逆に自分自身の、特に内面には意識が向きにくいので、自分が何を感じているかや、何を必要としているのかには気づいていないことが多いです。
すべてのエニアグラムタイプに長所と短所があります。タイプ2の「自分以外に意識が向かう性質」には好ましくない影響もあるので、少し書いてみます。
まず、自分の心身のケアをおこたるタイプ2が多いと言われます。
私の経験上、身なりは(その人なりに)けっこう気にするけれど、健康面のケアがおろそかになるタイプ2が多いと感じます。
自分自身の心身のケアに気を配ることは、タイプ2の課題の一つなのだと思います。
また、自分の欲求を認識していないため、まるで欲求が無いかのように感じているタイプ2もいるようです。
そう感じている場合、人間関係に多少の不協和音を生じさせる可能性があります。
たとえば外食の際に、「どこに食べに行きたい?」と質問されたタイプ2が「あなたが食べに行きたい所でいいよ」とか「どこでもいいよ」と答えたとしても、当てにならないことがあります。
真に受けて、相手が具体的なお店を提案しても、タイプ2は乗り気ではないような態度をとることがあるのです。
どうやら、タイプ2の欲求は「欲求」として認識されていないだけで、案外はっきり存在するパターンがあるようです。
食べに行きたい場所が頭に浮かんでいるのに、それを欲求として認識しない、というのは不思議な話ですが、これこそ自己の内面に意識が向いていないことの証かもしれません。
自分は「欲求がある側」ではなく「欲求を満たす側」だという、強烈な自己イメージも影響していると思います。
仮に欲求を認識していたとしても、タイプ2は欲求を口にすることがとても苦手なので、言葉ではなく態度でそれとなく示したりします。
どうしたいのか、明確に言葉で伝えてほしい人にとっては、違和感を感じてしまうやり取りかもしれませんね。
ただ、どうしてそうした言動になるのか、エニアグラムで深く学んでおくことで、お互いに思いやりを持って接することが可能になります。ぜひそのように活用したいですね。